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はしかにご用心!

先日、新幹線車内ではしかの感染者がでたというニュースを目にされたのではないでしょうか。都内ではしかの感染が確認されたのは実に3年ぶりとのことでした。

とは言え、はしかと聞いてもピンとこない方がほとんどではないかと思います。実際、世界保健機関(WHO)によると日本では2015年の時点ではしかは排除状態であると認定されているぐらいですから…

しかしながら完全に撲滅されたわけではなく、散発的な感染というのは現在でも見られるのです。はしかの感染力はインフルエンザと比べても格段に強いとされます。感染経路は接触感染や飛沫感染だけではなく、なんと空気感染もするのです。そして免疫を持っていない人が感染するとほぼ100%発症するとされます。

そしてひとたび発症すれば、高熱や咳、咽頭痛などの症状が出現します。合併症がなければ1-2週間程で回復するとされますが、脳炎や肺炎などの合併症を起こすと死に至ることもある怖い感染症なのです。

現在では、乳幼児期に2回の予防接種が義務付けられていますが、1990年以前は定期接種が1回のみであったため、こうした世代(1978年10月1日~1990年4月1日出生)の方々は特に注意が必要です。

加えて、外国からの渡航者が再び多くなっていることもあり、海外からはしかが持ち込まれる可能性もあります。逆に海外渡航でも感染するリスクがあります。コロナ禍がひと段落し、人々の移動が急速に増えている今だからこそ注意が必要です。

一度感染してしまうと厄介ですから、感染予防が一番です。そのためには予防接種が推奨されます。1回の接種でも95%の確率で抗体が獲得できるとされますが、確実に免疫をつけるためには2回の接種が推奨されています。幼少時に予防接種を十分に受けていない方や予防接種の記録が不確かな場合は、任意接種の対象となります。はしか・風疹の混合ワクチンという選択肢もありますので、こちらを検討されてもいいでしょう。

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