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糖尿病について Vol.6
~糖尿病性網膜症について~
前回は、なぜ糖尿病を放置してはいけないのか?というお話でしたね。糖尿病には様々な合併症があり、糖尿病をしっかり治療しなければ、そうした合併症のリスクが高くなるのです。特に有名なものは糖尿病性網膜症、糖尿病性腎症、糖尿病性神経障害の3つです。
今回はそのうちの1つ、糖尿病性網膜症について取り上げます。
上の図は、右眼を上から見たものです。眼には奥行きがあって、ちょうど球のような形になっています。なので“眼球”と呼ばれます。図には聞きなれない言葉が並んでいますので、順に説明していきますね。
まず網膜とは、目に入ったイメージを投影する場所であり、眼球の後ろ半分を取り巻いている薄い膜です。網膜には、細かい血管が縦横無尽に走っていますが、糖尿病の状態が悪いと、こうした細い血管が詰まったり出血したりするのです。それが糖尿病網膜症という名前の由来です。
網膜を走っている血管が詰まったり、出血したりを繰り返すと、網膜が劣化し、最終的に網膜剥離を起こすことがあります。網膜剥離を起こすと、著しく視力が低下し、最悪失明の恐れがあります。加えて糖尿病になると白内障や緑内障にもなりやすいとされています。
糖尿病網膜症の初期は無症状のため軽く考えがちですが、糖尿病と診断された場合、まずは眼科を受診し、現在の眼の状態を専門医に診てもらう必要があります。その後も、眼の状態に応じて定期的な眼科受診が望ましいでしょう。また、コンタクトレンズ作成などで定期的に眼科を受診される方は、糖尿病で治療中であることを眼科で伝えるようにして下さい。