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糖尿病について Vol.1
~HbA1cって何?~
皆さんは糖尿病という病気をご存じですか?
『よく名前は聞くけれど…』、
『父や祖母が糖尿病だった。』
『透析になるのが怖い。』
決して珍しい病気ではない糖尿病。じゃあ、どういう病気?と聞かれると、答えに窮する方がほとんどだと思います。
糖尿病の語源は、尿中に糖が排出されることからつけられました。今でも健診では尿検査では尿糖の有無を確認しますよね。ただし、これだけでは糖尿病かどうかの診断はできないのです。
そこで、今回は糖尿病の診断や治療にマストなHbA1cのお話をしてまいります。
さて、HbA1cと聞くだけで『なんだか小難しいな』と感じるかもしれませんが、大丈夫です。これから頻繁に登場するワードなので、すぐに馴染んできますから(笑)。
HbA1c、さて何と読むでしょう??
これは、“ヘモグロビンエーワンシー”と読みます。これは、HbA(ヘモグロビンエー)に糖が結合したものです。別名、糖化ヘモグロビンと言われます。HbAとは、血液中に存在する赤血球の中に含まれる物質で、体中に酸素を運ぶ役割を果たしています。余談ですが、Hb(ヘモグロビン)の測定は貧血の判定に使われます。
血液中の糖分が増える(血糖値が高い)と、Hbに糖が結合しやすくなり、HbA1cも高くなります。そのため、HbA1cが高いということは、血糖値が高いということを意味します。
HbA1cが6.5%を超えると糖尿病の疑いが濃厚になります。因みに後にお話ししますが、HbA1cだけでは、糖尿病の確定診断はできません。血糖値や症状との組み合わせで最終診断をしていきます。
なおHbA1cが6.5%以下であっても安心はできません。6%程度であれば、糖尿病予備群とされ、今後糖尿病に移行するリスクが高いため、注意が必要です。
またHbA1cが高いほど、糖尿病が悪いということを意味します。一概には言えませんが、HbA1cが10%を超えるときは、生命に危険が及ぶ可能性もあり、入院加療やインスリン治療も検討する必要があります。
HbA1cの目標値が低いに越したことはありませんが、年齢や、糖尿病合併症の
有無などを加味して設定するため、個人で目標値は異なります。主治医と相談して決めていきましょう。